天然温泉付き地域交流館 (社会福祉法人 〇〇会)問題
天然温泉付き地域交流館に入っていくと職員の人が「お風呂は段差があるので入れない」と言われましたが、実際にお風呂に行ってみると脱衣場やお風呂の中は段差もなく、身体を洗うところや通路も広く、浴槽に入るのに手すりも付けられていました。段差というとお風呂の奥に戸があり10pぐらいの段差になっており、外には埋め込みの露天風呂がありました。シャワー椅子などを使っても充分に2〜3台は入れるくらいでした。
お風呂から出ると施設長が来られ、奥で話そうと言われて奥に移動しました。代表者と話すと言われたので、車イスを利用している私が部屋に入ろうとしたら、私を無視して健常者に対して話しかけていたので、「あなたは、障害者や高齢者を相手にして仕事をしているんだろう。そのあなたが障害者である私を相手にしないのか」と施設長にいいました。一緒に行った人たちも「この人代表だから」と言っているのに施設長は聞く耳無く、しばらく騒然とした。
何故、「入れ墨・タトゥー・暴力団の方はただちに110番します。 紙パンツ・車イスの方・泥酔・乱暴な方のご入場はお断り致します。〇〇苑」の看板を挙げたのかについて施設長は、「この施設は、障害者の施設だと思われて一般の人たちが来なくなるから」といわれ、「一般客が来てくれないと収入が上がらない」といわれた。「車イスの人でも利用出来る人がいますよ」といいましたが、「車イスや紙おむつの人がいると一般客が嫌がるでしょう。そういう方たちは、奥の(この敷地内の奥に高齢者施設があり、デイサービスも運営している)施設を利用すればよい」と言われるのでした。
この建物は1階部分は、地域交流スペースがあり、2階から4階はサービス付き高齢者住宅がある建物です。その頃はまだ入居者が10人以下だといわれました。
施設長の話からは、この地域交流スペースで収入が上がらないと困るんだということでした。国の機関の補助金を受けて建てられたとも話されました。
◆何故、5月にオープンして数ヶ月で正面玄関前の車椅子マークの駐車スペースを黒く塗りつぶす必要があったのか。
玄関の戸には高岡市まちづくり条例適合証マークが貼られていました。玄関は天然温泉付き地域交流館と〇〇包括支援センターの入り口があり、駐車スペースの後ろには飲食店があります。
合理的配慮からしても、理想的な作り方になっているのに、何故車椅子マークの駐車スペースを塗りつぶす必要があったのか。行政的には「法的に、敷地内に1箇所の車椅子マークの駐車スペースがあれば違法ではない」との見解であった。この理屈でいけば、車椅子マークの駐車スペースが建物から遠く離れて端に作ってあっても「合法」ということにならないのか。
どう考えても国の補助金を取るのに審査が通りやしくするために、正面玄関前の車椅子マークの駐車スペース付け、審査が通ったので黒く塗りつぶしたとしか見えないと思います。それに、必ずしも温泉を入る人だけが利用するとは限りません。
◆この差別看板と車椅子マークの駐車スペース黒塗り問題とは
高齢者施設を運営する社会福祉法人が同じ敷地内に天然温泉付き地域交流館と〇〇包括支援センター等を何故作ったのかではないだろうか。
看板から感じ取れるのは、そもそも@暴力団と障害者や高齢者を同列に扱われていること。A外国人労働者を日本で働いてもらうことを国の方針としても出されている中で、入れ墨・タトゥーを入れていることが即暴力団と決めつけてよいのか。B紙パンツ・車イス利用者を排除していること。看板から受け取れるものは、「迷惑な人たち」ということだといえます。
もう一つは、車椅子マークの駐車スペースを黒く塗りつぶす行為は、天然温泉付き地域交流館と〇〇包括支援センター等を紙パンツや車イスを使っている人たちに利用してほしくないということを意味しているといえるだろう。
つまり、@地域交流スペースの利用者に紙パンツや車イス利用者が含まないこと。A〇〇包括支援センターに紙パンツや車イス利用者に来てほしくない、もしくは来ないもの。
これらのことをこの社会福祉法人が機関で決定して、@看板を立てる予算を計上し掲示した。A車椅子マークの駐車スペースを黒く塗りつぶすことを決定し予算化し塗りつぶした。つまり、差別的行為を予算化し、それを行為として行ったことに本質的な問題が貫かれていることである。このような間違った行為に行政がお墨付きを与えていることになっていないだろうか。いま問われていることは、「ともに生きる社会」の中身ではないだろうか。
文責:平井