2010年2月10日
富山市長 森 雅志殿
富山市交通政策課殿
まちづくりとやま殿
NPO法人 自立生活支援センター富山
理事長 平井 誠一
>コミュニティバス「まいどはや」中央ルートの
ルート変更社会実験に対する要請書
私たちは、自立生活支援センター富山といいます。当センターを富山市新川原町に置いたのは2001年7月からで、富山市の委託事業を受けて障害者の相談支援事業を行ってきました。
さて、今月2月14日からコミュニティバス「まいどはや」中央ルートのルート変更社会実験が行われるようになりますが、いままで当センターの斜め前に止まっていた「新川原町」バス停が変更されることになることを知りましてまことに困っております。
当センターは、国の施策でもある障害者自立支援法の「施設から地域移行」を進めるための各種相談や自立を具体的に進めるために、自立に必要な体験を行ってもらえる場として「自立生活体験室」を併設しており、多くの障害者がここを利用して地域生活に移行して参りました。
事業の関係から車椅子利用や歩行がやっとの障害者の方々が、相談や自立生活体験に来られるためにコミュニティバス「まいどはや」中央ルートの「新川原町」バス停を利用しています。
ルートの変更にあたり、運営している「まちづくりとやま」の担当者からは、「30メートル移動するだけなので・・・」といわれますが、車椅子障害者や歩行が困難な障害者にとって30メートルの移動は大変なことです。道路は平坦ではありません。水はけを良くするために、「板のついたかまぼこ」のように道路の真ん中が一番高く、両端は低くなっております。このため、一人で車椅子を動かす障害者にとって真直ぐに移動することは容易ではありません
さらには、融雪装置の設置により道路の真ん中はより高くなり、両端の道路は傾斜がよりきつくなりました。ましてや雪の降る時期には、ただでさえ道路の端が平たんでないことに増して、道路の端に雪がたまるために一人で車椅子を動かすことが困難になります。
障害者は、社会においてはマイノリティな存在であり、交通手段の確保という面でも難しい状況にあります。障害者にとって、コミュニティバス「まいどはや」中央ルートのこれまでの「新川原町」バス停は、足の確保という面では非常に重要な交通機関です。
よって以下の要望を致します。
1. 当センターに相談で来られる障害者や自立生活体験をされる障害者の方々にとって、いままでの「新川原町」バス停は移動する距離や分かりやすさからいっても変更しないで下さい。
2. 今回のルート変更のメインは「千石町通り商店街」や「大阪屋ショップ北新町店」の近くを通るようになったり、福祉面では「磯部町三丁目」(富山県視覚障害者福祉センター)付近や元からの「サンシップとやま」もあります。
同じ「新川原町」を通るのでしたら、いままでどおり日出町交差点を直進し「新川原町」バス停を通り、新川原町交差点を右に迂回して「大阪屋ショップ北新町店」の近くを通り、大通りを左折して東田地方交差点で左折して、元のルートに戻るのではないでしょうか。
このルートでも良いのではないでしょうか。
まだまだ、公共交通機関利用者から言っても障害者や高齢者はマイノリティです。上記のことをご検討のうえ、コミュニティバス「まいどはや」中央ルートのルート変更を改めてご検討いただき、今の「新川原町」バス停を通るルート運行の存続をして下さるようお願い申しあげます。